事業承継で引き継いだ会社が50人未満なら、2028年のストレスチェック義務化がもう目前
- 事業承継で引き継いだ会社が従業員50人未満の場合、前オーナー体制でストレスチェックが未実施のことがある
- 2028年4月から全事業場が義務化の対象になる(現行は50人以上のみ義務・50人未満は努力義務)
- 承継直後にまず確認すべきは従業員規模と、これまでの実施の有無
- 10名未満の会社では集団分析は対象外だが、人数制約のない方法で組織の状態を把握する選択肢がある
⚠️ 本記事は一般的な制度・準備の解説です。自社の状況に応じた具体的な進め方は、専門家(社会保険労務士等)にもご確認ください。
1. 承継後に見落とされやすい「ストレスチェック未実施」
事業承継では、就業規則・労務管理・給与体系の引き継ぎには目が向きやすい一方で、ストレスチェックの実施状況は見落とされがちです。現行制度では常時使用する労働者数が50人以上の事業場に実施が義務づけられており、50人未満は努力義務にとどまります。前オーナーの会社が50人未満だった場合、制度上は問題なく未実施のまま引き継がれていることがあります。
2. 2028年4月、義務化の対象が全事業場に広がる
2028年4月からは、この規模要件が撤廃され、すべての事業場が義務化の対象になります。承継した会社が現在50人未満で未実施であっても、義務化までに実施体制を整える必要があります。制度の詳細・対応の全体像はストレスチェック義務化はいつから?2028年4月の全事業所義務化を完全ガイドで解説しています。
3. 承継直後にまず確認すべきこと
- 現在の従業員規模(50人以上か未満か)
- これまでの実施の有無・記録の有無
- 有資格の実施者の確保状況(医師・保健師等。人事担当者・事業者自身は実施者になれません)
- 義務化までの準備期間の見積もり
未実施の記録が引き継がれていない場合、「やっていなかった」のか「記録が残っていないだけ」なのかの切り分けから始めることになります。いずれの場合も、義務化に向けてゼロから実施体制を作る前提で準備を進めるのが確実です。
4. 🔴 組織を「可視化」できる範囲を正しく理解する
ストレスチェックの集団分析(部署単位の傾向を把握する機能)は、労働安全衛生法66条の10の運用上、原則10名以上の部署が対象です。事業承継で引き継ぐ会社は10名未満の小規模なケースも多く、その場合は集団分析の対象外になります。
また、個人のストレスチェック結果は、経営者を含む会社側に開示されません(同条項の趣旨)。「組織を可視化する」というのは、あくまで部署・全社単位の傾向を把握することであり、個人の結果を経営者が直接確認できるという意味ではない点にご注意ください。
10名未満の会社で組織の状態を継続的に把握したい場合は、人数制約のない方法(パルスサーベイ・スキルマップ・1on1の記録)を組み合わせる選択肢があります。事業承継後に組織全体を可視化する考え方は事業承継で会社を引き継いだら、まず組織の何を可視化すべきかで整理しています。
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2028年4月の義務化に向けた導入の進め方を1冊にまとめています(厚生労働省「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」(令和8年2月)に基づいて構成)。承継直後で実施体制がまだ無い場合の準備手順としてもそのままお使いいただけます。料金の記載はありません。
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まとめ
事業承継で引き継いだ会社が50人未満の場合、ストレスチェックが未実施のまま引き継がれていることがあります。2028年4月からは全事業場が義務化の対象になるため、承継直後に従業員規模と実施の有無を確認し、有資格の実施者の確保を含めた準備を始めることが重要です。10名未満の会社では集団分析が対象外になる点にも注意し、必要に応じて人数制約のない方法での組織把握を検討してください。