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人事が追うべきメンタルヘルス・離職指標の設計【労安法66条の10を守る指標とは】

人事が追うべきメンタルヘルス・離職指標の設計【労安法66条の10を守る指標とは】

人事が追うべきメンタルヘルス・離職指標の設計【労安法66条の10を守る指標とは】

この記事のポイント - 離職予防の指標化で最初に決めるのは「使ってよいデータ」と「使ってはいけないデータ」の線引き - 個人のストレスチェック結果は指標に使えない(労安法66条の10/離職予測・人事評価への利用も禁止) - 使えるのは集団分析(10名以上)と、パルス・1on1の集団/実施率系の指標 - 「あの人のストレス値が高いから離職しそう」は個人結合にあたり違反 — 指標は集団単位で設計する - 正しく設計すれば、コンプライアンスを守りながら離職の兆候を組織レベルで追える


1. 指標設計の出発点は「線引き」

離職予防のために指標を整えたいという相談は増えていますが、最初にやるべきはKPIを並べることではなく、どのデータを指標に使ってよいかの線引きです。ここを誤ると、良かれと思って作った指標が労働安全衛生法66条の10に抵触します。

2. 使ってはいけない指標:個人のストレスチェック結果

労働安全衛生法66条の10により、個人のストレスチェック結果を本人の同意なく企業が取得・利用することは禁止されています。したがって、次のような指標は設計してはいけません。

  • 個人のストレス値を離職リスクスコアに組み込む
  • 高ストレス者の氏名リストを離職予測・人事評価に使う
  • 個人のストレスチェック結果と、パルス・勤怠・評価などを個人単位で結合する

特に「あの人のストレス値が高いから離職しそうだ」という発想は、たとえ任意調査と組み合わせても個人結合にあたり違反です。ストレスチェックと他サービスの関係整理はパルスサーベイ・エンゲージメントサーベイ・ストレスチェックの違いと使い分けも参照してください。

3. 使ってよい指標:集団・実施率で設計する

個人を特定せずに組織の状態を追える指標であれば、66条の10に抵触しません。

指標カテゴリ 具体例 データ元
集団のメンタル傾向 10名以上の集団における高ストレス者割合の推移、部署別の集団スコア ストレスチェック(集団分析のみ)
コンディションの変化 定着意向・上司サポート・業務量などの集団スコア推移 パルスサーベイ
マネジメントの実行 1on1の実施率・継続率、面談カバー率 1on1
結果指標 部署別離職率、平均残業時間、有給取得率 勤怠・人事データ

ポイントは、メンタル傾向は集団でしか見ないこと、そして個人特定につながる粒度(少人数部署・属性の掛け合わせ)まで割らないことです。

4. ストレスチェックの集団分析を指標化するときの3原則

  1. 10名以上の単位でのみ集計する(少人数は集団分析の対象外)
  2. 部署や属性を細かく割りすぎて個人が推定できる状態にしない
  3. 個人のストレスチェック結果を他データと個人単位で結合しない

集団の傾向把握に留めれば、ストレスチェックの集団分析は離職指標として有効に使えます。実施機関やサービスの選び方はストレスチェック比較 — 外部実施機関・サービスの選び方ガイドを参照してください。

5. パルス・1on1で「兆候」を補う

年1回のストレスチェック集団分析だけでは変化のスピードに追いつけません。パルスサーベイの集団スコア推移で月次の変化を、1on1の実施率・継続率でマネジメントの実行度を補うと、個人を特定せずに離職の兆候を組織レベルで早期に捉えられます。読み解き方はパルスサーベイ × 離職予測シグナル、全体像は離職予防・離職対策の完全ガイドで解説しています。

これらを別々のツールで集めると、つい個人単位で突き合わせたくなり、66条の10の境界を越えるリスクが生まれます。集団レベルで連携し、個人結合をさせない設計のプラットフォームを選ぶことが、コンプライアンスとデータ活用の両立につながります。考え方は離職予防を1つのサイクルで回す統合プラットフォームの運用を参照してください。

COCKPITOSは、有資格者の実施者をつけたストレスチェック(集団分析)と、パルスサーベイ・1on1・スキルマップを1つのプラットフォームで提供します。個人のストレスチェック結果は他データと結合しない設計のまま、集団・実施率ベースの離職指標を運用できます。

まとめ

メンタルヘルス・離職の指標設計は、KPIを並べる前に「使ってよいデータ」と「使ってはいけないデータ」を線引きすることから始まります。個人のストレスチェック結果は66条の10で保護され指標に使えない一方、集団分析(10名以上)・パルスの集団スコア・1on1の実施率は安全に指標化できます。個人結合をさせないという一線を守れば、コンプライアンスを守りながら離職の兆候を組織レベルで追えます。

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