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フリーランス新法と社労士業務 — 2024年11月施行の影響と新たなビジネスチャンス

フリーランス新法と社労士業務 — 2024年11月施行の影響と新たなビジネスチャンス

はじめに

2024年11月1日、「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(通称:フリーランス新法)が施行されました。フリーランスとして働く人が全国で462万人を超える中、取引の適正化と就業環境の整備を目的とした法律です。

この法律は社労士にとって新たなビジネスチャンスです。顧問先企業がフリーランスと取引している場合、コンプライアンス対応の支援が求められます。


1. フリーランス新法の概要

対象

  • 発注者: 従業員を使用する事業者(個人事業主含む)
  • 受注者: 従業員を使用しない個人(フリーランス)

主な規制内容

義務 内容 対象
書面等による条件明示 業務内容・報酬額・支払期日等を書面/メールで提示 全発注者
報酬支払期日 納品から60日以内に支払い 全発注者
禁止行為 報酬の減額・返品・買いたたき等の7類型 継続的取引(1ヶ月超)
募集情報の的確表示 虚偽・誤解を招く表示の禁止 全発注者
ハラスメント対策 相談窓口の設置等 継続的取引
育児介護との両立配慮 申出があった場合に配慮 継続的取引(6ヶ月超)

2. 社労士に関係する3つのポイント

ポイント1: 契約書面交付義務

フリーランスとの取引開始時に、以下を書面またはメールで明示する義務があります。

  • 業務の内容
  • 報酬の額
  • 支払期日
  • 発注者の名称

顧問先が「口頭で依頼していた」ケースは多く、書面化の支援は社労士の重要な業務になります。

ポイント2: 報酬支払期日の遵守

納品から60日以内の支払いが義務化されました。月末締め翌々月末払いなどの慣行がある場合、60日を超えていないか確認が必要です。

ポイント3: ハラスメント対策

継続的な取引関係にあるフリーランスに対しても、ハラスメント対策(相談体制の整備等)が求められます。既にパワハラ防止法で設置している相談窓口の対象を、フリーランスにも拡大する対応が必要です。


3. 偽装請負リスクの判定

フリーランス新法の施行で、偽装請負のリスクが改めて注目されています。

偽装請負の判定基準

以下に該当する場合、実態は「労働者」と判断される可能性があります:

  • 発注者が作業の時間・場所を指定している
  • 発注者の指揮命令下で業務を行っている
  • 他の仕事を受けることが制限されている
  • 報酬が時間単価で計算されている
  • 発注者の事業所で、発注者の備品を使って作業している

偽装請負と判断された場合、社会保険・雇用保険の加入義務、残業代の支払い義務、解雇制限など、労働法の全規制が適用されます。

社労士は顧問先に対して、フリーランスとの取引が偽装請負に該当しないか、定期的に点検するサービスを提供できます。


4. 社労士事務所の新サービス提案

サービス1: フリーランス契約チェック

顧問先が使用しているフリーランスとの契約書を、新法の要件に照らしてチェック。不備があれば修正案を提示。

価格例: 契約書1件あたり5,000〜10,000円

サービス2: 就業規則・社内規定の見直し

フリーランスとの取引に関する社内規定の追加。ハラスメント相談窓口の対象拡大。

価格例: 50,000〜100,000円(一括)

サービス3: 偽装請負リスク診断

顧問先のフリーランス活用状況をヒアリングし、偽装請負リスクを判定。改善提案を報告書にまとめる。

価格例: 100,000〜200,000円


5. デジタル化による効率化

フリーランスとの契約書管理は、件数が増えるほど煩雑になります。COCKPITOSの電子雇用契約書機能は、フリーランスとの業務委託契約にも対応。DottedSign連携による電子署名で、契約書の作成・送信・署名・保管をデジタルで完結できます。


まとめ

フリーランス新法は、社労士にとって「新しい業務」ではなく、既存の労務管理知識の延長線上にあるサービスです。契約書チェック、偽装請負診断、ハラスメント対策の拡充——いずれも社労士の専門性が活きる領域です。


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